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そういえばこの間、何年かぶりに懐かしい人を見かけたので
彼について記しておこうと思います。


彼は、ホームレスです。




私の自宅から最寄り駅までの道筋の途中に、駅まで真っ直ぐに伸びたある通りがある。
通りといっても別に大して広い道路ではないが、けど有名なのかな…?確か、東海道の道だと思われる。その通りをずっと真っ直ぐに行くと、一里塚があったっけ。
彼はその通り一帯を根城にしている。もう何年も前から。

その通りには途中2・3ヶ所ゴミ置き場があり、早朝に通ると、ホームレスのオジさん達がそこで空き缶を拾い集めているのをよく見かける。きっとその地帯には、彼以外にも何人かホームレスが住んでいるんだろう。

ただ、彼の姿はすごく印象的で――

なんだろう、、他のホームレスの人達とはどこか違っているように見えた。
これはただの自分の思い込みかもしれないんですが…。
でも。
彼を初めて見た時から、何か胸を打たれるものがあった。

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(「Ever lasting lie」歌詞カードの挿絵より)

BUMP OF CHICKEN 「Ever lasting lie」の、夢を掘る人。
まさにこれ、この印象。このイメージ。
ボロボロの大きな布袋を、いつも大事そうに、旅人みたいに肩に背負っている。
長くヒゲを生やして、ろくに手入れのできない髪はボサボサ。

けど、その瞳に濁りをまったく感じさせないのだ。

世の中の汚いことをたくさん見てきたような目。
現代社会を憂いているような目。
その目に絶望が、潜んでいないとはいえないが…。何度絶望を見たとして、それでもまだ希望を忘れちゃいない目に見える。少なくとも私にはそう見えた。そう感じられた。



あれは私が中学1年か…2年の時。ヘトヘトに疲れきった部活帰りで、コンビニでお菓子などをあれこれ買って通った、その道の途中で彼と会った。いや、“見かけた”と言う方が正しいだろうか。
帰宅して一時間も待てば夕食だというのに、その一時間さえ我慢出来ずに買ったお菓子。
欲しいものは我慢せずとも買えてしまう、私の日常。
その一方で彼は――

…これは今でもはっきり覚えてる。
複雑な想いに駆られた後に、私は買った品物を彼に差し出したのだ。

自分でも、これは明らかに情けをかけてしまっている… っていう自覚はしていた。
だけどそう思われたくなくて、相手の返答も反応も見る前に、すぐ近くのガードレールにお菓子の入ったコンビニ袋をひっかけて、逃げた。

家に帰ってからものすごく後悔したのを覚えている。
彼のプライドを傷付けてしまった、と…。




その彼が、今もまだあの通りにいた。
世の中が変わっても
…私でさえ大きく変わってしまったというのに

彼だけは何ら変わっちゃいなかった。
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